海外移住と結核分布の世界地図
結核とは ( Tuberculosis )結核は感染力が強い病気です。結核の感染は主に咳などからの飛沫により感染します。そのため結核は肺に感染することが多いですが、ほかの器官(リンパ節、骨や関節、皮膚、脳)などにも感染します。
特に脳に感染した場合は深刻で、結核性髄膜炎による死亡率は約3割と高く、脳に重篤な後遺症が残る症例も多いとされています。
結核
「 メルクマニュアル家庭版 」サイトより
海外移住の国選び|更新情報
結核分布の世界地図 ( Tuberculosis endemic countries )

[ 出典 ] Global TB Control Report 2010 (英語) [PDF:3.5MB]
page15に結核分布の世界地図「Estimated TB incidence rates,」が掲載。
「 2011 Global Tuberculosis Control Report 」(PDF:3.729MB) (英語)のpage 23に結核分布の世界地図「Estimated TB incidence rates,」最新版が掲載。
「 世界保健機関 WHO ( World Health Organization ) 」サイトより (英語)
結核の感染力は強く、特に子供や老人などの抵抗力の弱い人は、
感染、発病しやすいため、特に注意が必要であるとされています。
また、結核は感染から発病までの潜伏期間が多様で、約2か月から長い場合は約20年以上ともいわれています。近年、多くの薬剤が効かない多剤耐性結核や あらゆる薬が効かず治療が困難な超多剤耐性結核も出現しています。
多剤耐性結核の世界分布地図 ( Multi-Drug Resistant Tuberculosis )

[ 出典 ]
Chapter 4 Prevention of Specific Infectious Diseases (英語)
「 CDC ( Centers for Disease Control and Prevention ) 」サイトより (英語)
完治するまで隔離病棟生活:超多剤耐性結核(Extensively Drug Resistant Tuberculosis)
結核は伝染病予防法における法定伝染病であるため、発病・発症した場合、関係機関に届け出て、感染者は強制措置(本人の意思とは無関係)として隔離病棟に収容されてしまいます。
超多剤耐性結核は薬が効かないため、有効な治療法がないとされています。
治癒率は30%と低く、残りの70%は、新たな治療法が確立するまで、隔離病棟に収容されたまま生涯を送ることになる恐れもあります。(事実上の人生終了宣告に等しいのではという声もあります。)
事実上不治の超多剤耐性結核XDR-TB 出現 (PDF : 0.19572MB)
「 ストップ結核パートナーシップ日本 」サイトより
「 ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト 」より
世界の多剤耐性結核菌、超多剤耐性結核菌の頻度

[ 出典 ] 結核菌の多剤耐性について
「 大阪府立 公衆衛生研究所 」サイトより
専門機関によれば、この超多剤耐性結核の感染率が高く、患者数の多い国として中国やインド、韓国などの国々が挙げられています。
渡来人によって日本に持ち込まれた結核
結核菌が骨に感染して骨が浸食される「脊椎カリエス」という病気があります。
国立長寿医療センターの鈴木隆雄・研究所長が縄文時代(紀元前5世紀以前)の人骨1000体以上を調査した結果、脊椎カリエスの病変を持った人骨は皆無であったそうです。
脊椎カリエスの病変がある日本最古の人骨は、弥生時代中後期の鳥取市「青谷上寺地遺跡」から出土しており、ほぼ同年代の韓国の勒島(ぬくと)遺跡からも、1906年に同様の脊椎カリエス病変のある人骨が見つかっています。これらの証拠から弥生時代(紀元前5世紀から紀元後3世紀)ごろに渡来した弥生人が日本に結核を持ち込んだと考えられています。
結核 高蔓延国22か国の世界分布地図 ( 22 high-burden countries )

The 22 countries shown on the map accounts for 80% of the TB cases in the world.
[ 出典 ] Tuberculosis in Countries (英語)
「 Stop TB Partnership 」サイトより (英語)
22 high-burden countries [ PDF 1.74MB ] (英語)
「 世界保健機関 WHO ( World Health Organization ) 」サイトより (英語)
全世界の結核患者総数の80%が、この22か国の患者で占められています。
結核の総患者数で多い国は1位 インド、2位 中国、3位 インドネシアの順になっています。
結核罹患率と社会経済的状況の関連の地図 ( The economic divide and tuberculosis )

Tuberculosis incidence rates correlate with poor socio-economic conditions.
Estimated levels of global unrest, with level 1 indicating minimal or no unrest, level 2 some unrest and level 3 high-level unrest or potential for unrest. Adapted from a map by Albert Jongman, Leiden University.
[ 出典 ] The economic divide and tuberculosis (英語)
「 nature.com 」サイトより (英語)
結核分布の世界地図と社会経済的状況の地図から、興味深い事実がみえてきます。
それは、先進国は主に感染症の少ない地域に存在し、発展途上国が感染症の蔓延地域と重なるという事実です。
(経済level1の国では結核が少ない地域であることが多く、結核が蔓延している国は、経済level2や経済level3の国であることが多く、地図から感染症と貧困との関係がみえてくる。)
その理由として、国民が病気であれば、働くことも ままならず労働生産性が低下し、税収の減少と同時に莫大な医療支出によって国力が衰退することが要因であるとされています。
これらのことから、結核をはじめとした感染症が経済成長にとって大きな脅威であるという事実がわかります。
結核とオーストラリア査証
オーストラリアに移住や留学をする際には結核の検査が義務付けられています。
このため、結核の感染者の多い地域へ旅行したり、結核の蔓延地域の人々との交流は結核感染リスクが高く、結核の検査結果によっては将来の永住が困難になる恐れがあるため、留学や永住を検討されている皆様は十分注意してください。
輸入感染症としての結核
近年、一部の先進国においても、結核蔓延国からの移民の増加により、結核をはじめとした感染症が世界に拡散しています。
多くの移民を受け入れている国として知られるオーストラリアなど、移民に対して結核の胸部X線検査を義務付けている国があります。
しかし、オーストラリアなどの国々が検査に採用している胸部X線検査には、致命的な欠点があることが指摘されています。
それは、胸部X線検査だけでは、結核の発病者は発見できるものの、発病前の感染者(保菌者)を発見することはできないということです。
加えて、結核は肺だけではなく、あらゆる器官に感染するため、胸部X線検査だけでは、肺以外の結核を発見することも できないという欠点があり、移住後に結核を発病して感染の拡大を招いているという問題があります。
結核の蔓延国からのビザの申請者には、世界保健機関により、有効性が推奨されているQFT検査をはじめとした、精度の高い、Xpert® MTB/RIF検査、GENECUBE®MTB検査(後述)などの結核の無感染を証明する検査方法による専門機関の証明書類の提出を必須条件にすべきであるとの専門家の意見があります。
結核罹患率や感染患者数の高い国からの移民を多く受け入れている国ほど、将来的に移民による深刻な輸入感染症の拡大により、将来的な社会保障費や医療負担の増大や労働生産性の低下にともなう税収の減少により、医療保障制度の改悪や破綻のほか、国家財政や経済の悪化を招くなど発展途上国と同様の問題が不可避であるという専門家の指摘もあります。
(医療保障制度は、オーストラリア国民をはじめ、オーストラリア永住権取得者の将来を左右する重大な問題です。)
移民と感染症
移民を受け入れている国々では、移民に対して国益や国民の健康を守るために、多くの国においてHIVや結核、黄熱などに関連する検査機関の証明を求めています。
しかし、感染症は多くの種類があり、検査の対象外の感染症も多く存在する上、感染症の検査方法にも問題があるなど、移民による感染症の拡大が問題になりつつあります。
現在、移民や留学生などに対して、一部の深刻な感染症の検査が行われていない国が多数存在しています。専門家によれば、感染症の蔓延を防ぐために、移民の受け入れ国では国益と国民の健康を考え、いまだに検査が行われていない感染症に対しての検査体制の確立が急務であるとの指摘があります。
「 サーチナ (Searchina) 」サイトより
インド
同記事に「インドでは結核の罹患率が極めて高く、世界の感染者の3分の1を占めるとされています。薬剤耐性結核が増えてきているのも大きな問題となっています。」との記述もあります。
「 外務省 」サイトより
ちなみに経済協力開発機構( OECD )による2008年の調査によれば、経済協力開発機構の国家のなかで、結核発生率1位、結核死亡率1位の国家は韓国となっています。
連邦政府 学生ビザ手続きを見直し
同記事に「ボーエン移民相は新対策として中国人やインド人に対するビザ審査レベルを緩和させることなどを発表した。」などの記述もあります。
ゴールドコースト病院の医師、結核と診断
「 JAMS オーストラリア生活情報WEB 」サイトより
専門家によれば、結核感染の拡大を防ぐためには、
QuantiFERON-TB2G検査 ( QFT※)、Xpert® MTB/RIF検査、GENECUBE®MTB検査などの導入が急務であるという指摘があります。
結核を呼気で早期発見、「電子鼻」が完成間近 インド
新たな結核検査法、わずか100分で判定 WHO
同記事に「結核について、従来の検査は判定まで最大6週間を要していた。新たに開発されたデスクトップ型パソコン大の機器は、患者のつばのサンプルを自動で分析し、100分以内に判定することができる。」との記述があります。
「 AFPBB News 」サイトより
【QFT検査とは】
QFTは多くの先進国、欧州連合で認可されている結核感染発見の唯一の血液検査法であり、多くの先進諸国が国家検査指針として推奨している検査法です。
(結核や他の疾病を診断するクォンティフェロン技術は、
オーストラリアのセレスティス社 ( Cellestis )により商業化)
セレスティス社 Cellestis International (英語)
1046A Dandenong Road Carnegie, VIC 3163 AUSTRALIA
+61 3 9571 3500 (tel)
+61 3 9571 3544 (fax)
※QFTの別の呼び方は「全血インターフェロンγ応答測定法
( whole-blood interferon gamma release assay: IGRA )」
「 U.S. FrontLine 」サイトより
【Xpert® MTB/RIF検査とは】
2時間以内に結核や薬剤耐性結核菌を診断することができ、検査精度は97%以上の結核の診断法です。
ヒト結核菌( MTB:Mycobacterium tuberculosis )
リファンピン耐性( RIF:Rifampin Resistance )
「 ヘルスデー ジャパン 」サイトより
Experimental TB Test Called Fast and Accurate (英語)
「 Health Day 」サイトより (英語)
【GENECUBE®MTB検査とは】
迅速に結核菌の遺伝子検査ができる診断システムを開発
「 TOYOBO | 東洋紡 」サイトより
先進国における新登録結核患者中の外国人(移民)の割合

[ 出典 ] 「 ストップ結核パートナーシップ日本 」サイトより
オーストラリアにおける新登録結核患者中の外国人の割合が80%と高い理由は、オーストラリアが受け入れている留学生や移民の出身国の多くが、結核の高蔓延国からの移民や留学生に偏っていることに加え、有効性の乏しい胸部X線検査しか行われていないためであると指摘されています。
専門家によれば、胸部X線検査が有効性の乏しい理由として、胸部X線検査では、肺結核の発病者を発見することができますが、肺以外の結核や結核が発病していない段階である、結核の感染者や保菌者を発見することができないためであるとしています。
オーストラリアの現状の制度においては、ビザ申請直前の健康診断時に肺結核を発病せず、肺以外の結核患者をはじめ、結核の保菌者や未発病の感染者が、たとえ、申請日に結核を発病していたとしても、ビザが下りてしまうという制度になっています。
(ビザの申請直前の検査段階で、"肺"結核を発病した場合のみ、ビザが下りない。)
オーストラリアで結核が増加している理由は、有効性の高い結核の血液検査を導入していないために、留学後や永住権の取得後に結核を発症し、感染を拡大させていることなどが、その要因として指摘されています。
オーストラリアは資源輸出大国として知られていますが、同時に感染症の輸入大国であるという現実があります。
感染症の蔓延国からの移住者や留学生に対して、有効な検査をすることなく、大量に入国させてしまった結果、本来、オーストラリアには存在しなかった感染症が侵入・拡大しています。
専門家によれば、オーストラリア国民の健康を守り、オーストラリアの真の国益( National interest )を重視するのであれば、移民や学生、就労ビザ申請者などに対する精度の高い結核検査の導入が急務であり、不可欠であるという指摘があります。
結核を呼気で早期発見、「電子鼻」が完成間近 インド
新たな結核検査法、わずか100分で判定 WHO
同記事に「結核について、従来の検査は判定まで最大6週間を要していた。新たに開発されたデスクトップ型パソコン大の機器は、患者のつばのサンプルを自動で分析し、100分以内に判定することができる。」との記述があります。
「 AFPBB News 」サイトより
外来生物問題
同記事の「侵略的外来種が引き起こす主な問題」内の「人間の健康への影響」の項目では「本来その地域や国に存在しなかった病気の発症と感染。」、「感染症と外来種問題」の項目では「今後マラリアなどを媒介する蚊などが、人知れず侵入する可能性は決して低くありません。」などの記述があります。
「 WWFジャパン 」サイトより
オーストラリアの査証申請時のX線検査の有効性が血液検査に比べて低く、X線被曝による健康への悪影響を懸念する専門家の意見があります。
肺は放射線の感受性が高く、放射線被曝に関連した発がん率が他の臓器と比較して、 最も高い臓器であるため、X線検査の被曝による発がん や がんの悪化の危険性も指摘されています。(肺がんは最も治療成績の悪い がんの一つであることは、死亡率が高いことや生存率の低さにも現れています。)
オーストラリアのビザ申請者に対して行われている有効性の乏しいX線検査に加え、2011年から導入される すべての外国人入国者に対し、選択の余地なしに強制的に行われる人体に危険な放射線を照射するセキュリティー検査の導入による被曝を避ける観点から、オーストラリアへの観光や留学を躊躇(ちゅうちょ)する要因になりかねないという指摘もあります。
(入国者に対して人体に危険な放射線を強制的に照射するセキュリティー検査の導入は福島原発事故以降、日本人の被曝に対する意識が敏感になったため、導入後に日本人のオーストラリアへの留学や観光が減少することを危惧する留学や旅行関連の業界関係者も声もあります。)
パスポート
(入国時の放射線人体透視による検査装置に関する記述も)
査証発給に際し、少なくとも有効性の低い放射線検査による被曝を強いるよりも有効性の高い血液検査を導入すべきであるという意見もあります。
Australian Quarantine & Inspection Service
「 Department of Agriculture, Fisheries, and Forestry 」サイトより (英語)
「 Australian Immigration 」サイト (英語)
「 オーストラリア大使館 東京 」サイト
「 Business Council of Australia 」サイト (英語)
Australiaの財界団体で移民政策に関する提言なども行っている。
医学的根拠のない予防法に多額の予算を計上する政府
一部のワクチンの接種効果は医学的に示されておらず、医学的根拠( evidence )のない接種や予防法などに多額の予算を計上している政府に疑問や異議を唱える声もあります。
「 THINKER 」サイトより
「 MEDICINE-BLOG 」サイトより
「 日本獣医学会 」サイトより
「 日本 フッ素毒 警告ネットワーク 」サイト
医学的根拠に乏しく、副作用や悪影響のある対策に多額の予算を計上するよりも、より少額で効果的な予防対策に予算は配分すべきであるという指摘もあります。
感染症は結核だけではありません。危険な感染症に対して、検査などの防疫対策がとられていませんが、感染症の輸入大国にならないために、結核以外の危険な感染症についても感染の有無を検査することが重要であるとの専門家による指摘があります。
[ 結核・関連情報 ]
ストリーマ放電技術の新たな実証 「結核菌」を分解・除去
「 ダイキン工業 」サイトより
「 国立感染症研究所 感染症情報センター IDSC 」サイトより
「 厚生労働省検疫所 海外感染症情報 FORTH 」サイトより
International Tuberculosis Incidence Rates (英語)
「 Public Health Agency of Canada 」サイトより (英語)
Tuberculosis (英語)
「 世界保健機関 WHO ( World Health Organization ) 」サイトより (英語)
「 ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 」より
How TB Jumps From Humans to Wildlife - Vet Seeks Clues (英語)
「 National Geographic 」サイトより (英語)
オーストラリアの検疫
Australian Quarantine and Inspection Service|AQIS (英語)
「 Department of Agriculture,Fisheries and Forestry 」サイトより
検疫検査局
同記事に「オーストラリアの動植物や人々の健康、環境に影響を及ぼし得る他国の害虫や病原体の侵入を防ぐためには、検疫が必要です。」「AQISはオーストラリア全域の検疫について責任を負っています。その主な役割は、環境だけでなく、動植物や人間の健康にも影響を与える恐れのある危険な害虫や病原体の侵入を防ぐことです。」「120億㌦の価値のあるオーストラリアの家畜産業は、口蹄疫などの病気が発生すると壊滅的影響を受ける可能性があります。柑橘類根瘤病には、オーストラリア柑橘類産業の半分を破壊する威力があります。オーストラリアの農業は国内経済の5分の1を占めています。」などの記述があります。
「 オーストラリア大使館 東京 」サイトより
中国産リンゴ輸入解禁で「懸念」
同記事に「30日、オーストラリア検疫検査局 ( AQIS ) は、中国産のリンゴの輸入を解禁する決定をしたとみられている。しかし国内の農家や政治家からは、寄生虫のショウジョウバエが持ち込まれる危険性が高まるとして反対の声が上がっている。ショウジョウバエは果物の破損箇所に寄生するハエの一種で、非常に早いスピードで広がる。米国でも、持ち込まれたショウジョウバエが突然変異し、あっという間に米国全土、カナダおよびヨーロッパの一部に広がった。
NSW州農場主協会は、中国産リンゴの輸入が解禁になることでショウジョウバエがオーストラリアに持ち込まれるのは時間の問題であるとした。中国産リンゴがオーストラリアに入国する際、検査対象となるのは10万個に対して わずか600個。」との記述もあります。
「 JAMS オーストラリア生活情報WEB 」サイトより
「オーストラリアの検疫と中国の権益の どちらが大切なのか」というオーストラリア人の意見もあります。
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